2016年7月13日水曜日

オステオパシーの話②

 週に1回は更新しようと始めたこのBLOG。まだ3回目だというのに前回の投稿から気づけば早や3週間…月日の経つのは早いものです(違うか)



さて、前回①ではオステオパシーの歴史について書かせていただきましたが、②ではその考え方について。


同じアメリカで発祥したものであるにも関わらず、いわゆる西洋医学とは異なった視点・考え方を持つオステオパシー。

その概念は大変興味深く、面白いものですが、一般の方からすると分かりにくいこともあり、胡散くさいのもまた事実。

実際ワタクシもオステオパシーを学び始める前は話を聞いても半信半疑なところがありました。


そこで今回は我々オステオパス(オステオパシーをする人)が、何を頼りに、どんな考え方で、何を感じながら、検査・治療を行っているのかをなるたけ分かりやすくお話したいと思います。



まず、オステオパシーには主要な4つの原則というものがございまして、それらをざっと紹介いたします。


・身体は1つの単位(ユニット)である。

・身体は自己治癒力を持っている。

・構造と機能は相互に関与している。

・合理的な治療は上記3つの原則に基づいて行われる。


……何となく分かりますかね?


続いてはこの4つの原則をさらにざっくりと説明いたします。



まず1つ目の、身体は1つのユニットである。という考えについて。


これは、人間の身体は1つの繋がったシステムであり、骨や筋肉、内臓、神経という風に分けて考えるのではなく、それら全てが互いに影響を与え合っていますよ~、ということですね。

当然、身体を腰、首、膝、などとバラバラに診たり考えたりすることもありません。

この考えについて述べるときに大事になってくるのが“膜組織”という概念です。

最近でこそ「筋膜」という言葉がメディア等でも取り上げられ、一般の方々にも少しずつ浸透してきていると思いますが、筋膜はあくまで筋肉を包んでいる組織であり、全身を包んではいるものの、どうしても平面的なイメージになってしまい、オステオパシーの原則を説明するには少し足りない部分がでてきます。

実際の人の身体は筋膜だけでなく、骨を包む骨膜、脳や脊髄を包む硬膜、内臓を包む腹膜や漿膜、心臓を包む心膜、肺を包む胸膜、などが存在し、あらゆる器官・組織が膜によって覆われており、膜同士の連結を持ち、立体的で複雑なネットワークを形成しているのです。

ですのでオステオパシーでは筋膜でなく、単に“膜”を指す“Fascia”(ファシア)という言葉が用いられます。

この膜組織により人の身体は1つに繋がっており(ワンピースですね!)、怪我や手術の影響により膜組織が癒着や引きつれを起こし、離れた場所が引っ張られて悪くなったり、逆に膜組織を介して直接触っていない内臓の深いところや脳などにも働きかけることができるのです。



次は2つ目の、身体は自己治癒力を持っている。について。


これは皆さん分かりますよね?

誰しも経験しているように、人の身体は傷ができて血が出ていても時間が経てばカサブタができてふさがりますし、風邪などの病気になっても勝手に熱が出て治そうとしてくれます。

つまり、もともと人の身体というのは放っておいてもある程度は勝手に治ってくれるものなのです。

ただ、事故や手術、度重なるストレス、出産、慢性的な薬の服用、などがあると、湧き水のようにこんこんと湧き出すはずの治癒力がふたをされ働きにくくなり、病気や痛みといった症状として身体にあらわれてきます。

これら自己治癒力の働きを妨げるものを取り除くのがオステオパシーですね♪



続きまして3つ目。構造と機能は相互に関与している。


分かりやすく申しますと、構造というのは「かたち」、機能というのは「はたらき」のことですね。

例えば、内臓に問題がなくても、ものすごく姿勢が悪く、身体がゆがみまくって極端な猫背だったとします。

そうなると、内臓が圧迫され、消化吸収がうまくいかなくなり、背骨から出ている神経の働きも阻害され、痛みやシビレを引き起こす……など、結果的には「かたち」の問題が「はたらき」に影響を与えてしまいます。

逆に、暴飲暴食で内臓の機能が低下、内臓を包んでいる腹膜の緊張が付着部である骨盤や背骨の骨を引っ張り身体が歪み、栄養をうまく吸収できないせいで骨がもろくなり骨折……など「はたらき」が悪くなり「かたち」を壊してしまうこともあります。

ちょっと極端ですが、このように構造(かたち)と機能(はたらき)は密接に関係しており、お互いに影響を及ぼし合っています。



4つ目は、以上3つのことを踏まえて治療しましょうね。ということです、ハイ。



もうちょっとくわしく書きたかったのですが長くなったのでこの辺で…



……あんまり分かりやすく書けなかったな~。


文章は難しい(-_-)


精進いたしますm(_ _)m